エアコントロール工法
air control

従来工法の盲点
「水分の閉じ込め現象」
 弊社は長年防水工事の担い手として、ご依頼の案件ごとに、その特性に応じた施工時点でのベストな工法を選び、仕様通りの性能を発揮させるべく丁寧な施工を行ってきました。どなたでも建造物の屋上で、弊社施工とは限りませんが様々な防水工事の成果をご覧になったことがあるのではないでしょうか。

 しかし一方で、その防水層の下の状況は一般の方が目にする機会は殆どなく、改修や補修に関わる私たち防水専門業者のみが知る部分となっています。実は数多くの現場で、完全に機能している防水層の下に多量の水分が滞留し、時にはカビやクサレが発生している現実がありました(詳細参照)。防水工事の施工領域外にあるさまざまな要因(建物自体の換気や断熱の容量不足、激しい寒暖の差などの周辺環境など)により、防水層内(防水層との境界面の屋内側)に屋内由来の水分が蓄積してしまう現象です。
防水層は水を通さない。この当たり前の機能の盲点が、この「水分の閉じ込め現象」でした。

 防水のプロとして、建物のさらなる長寿命化を目指す弊社所属団体「日本防水工法開発協議会」では、現場での実験(詳細参照)を含む実証的な取組みにより、防水層が抱えるこの閉じ込め現象に、以下の3つの問題点を見いだしました。

1.水分やカビなどによる劣化

防水力のみに着目した従来工法では、屋内由来の水分は最終的に防水層に阻まれ、屋内側に前述の水分の閉じ込め現象が発生します。この水分により、やがて防水層内ではカビやクサレが発生、躯体の劣化とさらには臭気などの屋内環境の悪化が進行していきます。

2.蓄熱による劣化加速

閉じ込められた水分や発生したカビはやがて断熱材などの下部構造へと到達し、その性能を著しく低下させます。特に夏季は劣化した断熱材や躯体が蓄熱することで、さらに劣化が加速します。防水層内の水分を引き金として建物全体が加速的複合劣化の状態に陥り、ついには建物の寿命を縮めてしまうのです。

3.根本対策としての換気能力の絶対的不足

従来、防水層に設置されてきた自然換気型の脱気筒は、脱気筒を中心にわずか半径30cm程度を乾燥させる能力しかなく、実証実験に於いては排気の実態が測定できないほど小さなものでした。防水層の膨れ防止には有効性を認めるものの、防水層内全域の水分と熱への対策としては絶対的容量が不足しており、防水層全面に対応した換気機構が必須であることが判明しました。

水分の閉じ込め現象への根本対策
「エアーコントロール工法」
 従来の工法の欠点を克服するため、私たちは換気機構を含む防水層全体をシステムと捉え、防水層内に閉じ込められた水分を効率的に排出する工法の開発に、産学官共同で取組みました。その成果が、以下の3つの特徴を備えた屋上防水「エアーコントロール(AC)工法」です。

1.呼吸する防水を実現

「防水力」のみに着目した従来の工法とは異なり、防水工事の施工領域内だけで圧倒的換気量を実現した「呼吸する防水層」により、水分の閉じ込め現象を効果的に解消します。

2.既存の様々な防水工法との併用を前提としたシンプルなシステム

施工対象の与件に合わせ、既存の防水工法との併用、一括工事が可能なため、新設・改修を問わず従来の防水工法と同様の工期感で導入いただけます。

3.電源不要かつ自律制御の換気システム

独自のソーラーJET脱気筒により、防水層内に新鮮な空気を自律強制供給するため、新たな電源工事や管理コストは必要ありません。 一旦導入すれば、長期間ローメンテナンスで機能を維持し、建物の長寿命化に貢献します。

AC工法のしくみ
  躯体と防水層の間にコアコーン通気材(耐面圧100kg/10cm角)を設置し、通気層を確保。
現場の知見と各種シュミレーションを活用し、最適性能を追求した吸気筒とソーラーJET脱気筒により脱気筒1基あたり換気量最大300㎡の換気量を実現しました。

 このシステムにより防水層内への新鮮な空気の自律強制供給による効果的な湿気と熱の排出が実現。防水層内のカビ・クサレ・蓄熱化を抑止することで、 建物の長寿命化(防水層及び躯体の健全化)、快適性向上(屋内環境の改善)、省エネ化(空調費を削減)などの効果が期待できます。

AC工法が適用可能な建造物

既存の工法との併用(データ参照)が前提となりますので、現在該当する防水工法が適用できる建造物は、基本的にすべて施工が可能です。新築建造物はもちろんのこと、防水層が想定寿命末期にあるすべての建造物におすすめします。室内環境の改善や省エネの効果も期待できるため、マンションやアパート、オフィスビルなどの商品性向上にも有効です。ぜひご検討ください。

AC工法用資機材の形状・仕様
ソーラーJET脱気筒/吸気筒
コアコーン通気材

ソーラーJET脱気筒/吸気筒

FRP製の初号機の経験と検証を基に導き出された理想形状を、耐候性・強度などに優れたAES樹脂により実現。
脱気筒には空気の自律強制供給のために太陽光パネルと防水DCファンを搭載しています。

AES樹脂(acrylonitrile・ethylene-propylenediene-styrene)の特性
●基本的特性は、ABS樹脂と同等。 ●ゴム成分を特殊エチレンプロピレンゴムとすることで、ABS樹脂より光劣化に対し良好な安定性があり、長期野外使用が可能。●剛性があり、堅牢で、機械的性質のバランスが取れている。 ●引張り、曲げ、衝撃、クリープ強さなどに優れている。 ●耐熱性は、一般的な用途範囲では、充分なものを有する。 ●荷重たわみ温度は、80~110℃で、耐寒性にも優れる。 ●電気的性質に優れる。 ●成形加工性に優れる。 ●成形収縮率が小さい。

コアコーン通気材

9mmピッチで並ぶコーン型形状により、敷設するだけで通気層を形成できるポリプロピレン製シートです。十分な耐面圧(100kg/10cm角)を備え、常時人員の立ち入る屋上でも、問題なく使用できます。また通気層は外気温の緩衝地帯としても機能し、屋内環境の改善に寄与します。

AC工法と併用可能な各種防水工法

AC工法はコアコーン通気材の上に防水層を設けますので、施工対象の与件に応じて下記の様々な防水工法と併用し、一括施工が可能です。 ●ウレタン樹脂塗膜●水性アクリル樹脂塗膜●FRPライニング塗膜●改質アスファルトシート●ゴムシート●FRPシート●塩ビシート

施工例
 エアコントロール工法を使用した施工例紹介。

施工例

測定データによる実証比較
(測定:栃木県宇都宮市)
AC工法の優位性を立証するため実証実験を冬期及び夏期に実施しました。その結果以下のようにAC工法は躯体の水分を排出し、蓄熱を抑える劣化防止効果だけでなく、夏涼しく、冬暖かい快適な屋内環境の作りにも役立つことが実証されました。
FAQ
 エアコントロール工法についてよくあるお問い合わせ。

Q.エアーコントロール工法とは何ですか?

A.弊社の所属する日本防水工法開発協議会が開発した防水層内への水分の滞留を防止する屋上防水工法です。

Q.エアーコントロール工法にはどんな効果がありますか?

A.防水層内に滞留しやすい屋内由来の水分と、太陽光の照射による熱を効果的に取り去る効果があり、屋内環境の改善と建物の長寿命化につながります。

Q.従来の自然換気型脱気筒を複数設置すれば十分ではないか?

A.検証では自然換気型脱気筒での乾燥領域は脱気筒を中心にわずか半径30cm程度であり、排気も観測限界以下でした。防水層全面の換気には通気層と強制換気のしくみが不可欠であると考えます。

Q.既存の防水層の改修時に導入することは可能ですか?

A.可能です。既存の防水層の工法、状況によっては、その防水層の上にエアーコントロール工法の防水層を新設することも可能です。お気軽に弊社までご相談ください。

Q.施工後屋上の利用に制限はありますか?

A.コアコーンの荷重許容量内かつ併用する防水工法の要件内で自由にご利用いただけます。重量物の設置などが新たに発生する場合は念のため弊社にご相談ください。

Q.ソーラージェット脱気筒の寿命はどれくらいですか?

A.設置環境により異なりますが、DCファンの期待寿命は40,000時間となっております。

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